タカセン'CAFE
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... Lastupdate 2020.02.01
急激な温度差は大敵です


凍えるような寒い日は、ゆっくりお風呂につかって冷えや疲れを癒したいものです。
ところが、この寒い冬の入浴には危険が潜んでいます。
一般的な日本の住宅では、家族の集まる居間などは暖房器具を置いて暖かくしますが、浴室や洗面所、トイレ、廊下などを暖めるという習慣は見られません。
そのため、お風呂に入ろうと、暖かい居間から寒い浴室へ移動し、熱い湯船につかると、体は急激な温度変化にさらされてしまいます。


私たちの体には、体温を一定にキープするために、暑いときには血管を拡張し、体内の熱を放出しようとするのに対して、寒いときには血管を収縮し、体外に熱を逃がさないようにする仕組みが備わっています。
血管が収縮すれば、心臓はいつも以上の力を使って全身へ血液を送り出そうとするため、血圧は急上昇します。血圧が急上昇した直後に熱い湯船につかれば、血管は拡張して血圧は急降下します。

 
そうなれば、心臓や血管などに大きな負担がかかってしまうのです。また、血圧の急降下は、貧血を引き起こし、立ちくらみによるけがや溺水につながる恐れもあります。

このように急激な温度差による急激な血圧や脈拍などの変動や、そのことで体に出てくる様々な影響のことを『ヒートショック』というそうです。ヒートショックは、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血など深刻な疾患につながりやすく、場合によっては、死に至るケースもあります。


日本国内でヒートショックによって亡くなる方は、年間で1万人以上といわれ、これは、交通事故で亡くなる方の数を約3倍も上回っています。
特に、高齢者は影響を受けやすいといわれていて高血圧や動脈硬化、糖尿の傾向がある人も注意が必要です。