●こんな人は特にご注意を!
厚生労働省によると、家庭の浴槽で溺れて亡くなる人の数は、2004年には2,870人であったのに対し、2015年には4,804人となり、およそ10年で約1.7倍に増加しています。そして、このうちの約9割を65歳以上の高齢者が占めています。
高齢になると血圧の変動が生じやすくなり、体温を維持する機能も低下するため、ヒートショックの影響を受けやすいと考えられることから、65歳以上の人は特に注意が必要です。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの動脈硬化リスクがある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある人も、ヒートショックの影響を受けやすいため、ぜひ意識して対策を心がけましょう。
●入浴中のヒートショックを防ぐために
ヒートショックを防ぐためにできる工夫をまとめました。できることから取り入れて、ヒートショック対策を行っていきましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━ 入浴に伴うヒートショックの予防策
(1)入浴前に脱衣場と浴室を暖かくしておく
脱衣場に小型のヒーターを設置したり、浴室内の壁に温水シャワーをかけるなどして温度と湿度を上げましょう。
湯船のお湯張りをシャワーで高めの位置から行うのも、浴室全体を暖めるのに役立ちます。
(2)湯船につかる前に、シャワーやかけ湯で体を温める
寒いからと急に湯船につかるのは危険です。シャワーやかけ湯で徐々に体を温めましょう。
また、入浴後は、浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。